2ちゃんねる戦争私見まとめ ひろゆき氏「2ch」商標出願が判明
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今日4月24日の特許庁の商標公開公報にて、西村博之氏が3月5日に「2ch」の商標登録出願をおこなっていたことが判明しました。
すでに登録は認可されているという情報も出回っていますがこれは誤りであり、現在は出願されたということを公開する公開商標公報に掲載された段階です。おそらく誤解された方は商標が認可された際に掲載される商標掲載公報と勘違いなさったものと思われます。
実際に登録審査が行われるのはこれからの段階です。
ではこの出願、はたして通るのでしょうか?
ひろゆき氏は以前にも「2ちゃんねる」というワードで商標登録出願を行っており却下されています。(ちなみに2chの出願に合わせて再度出願をしているようです)
下記画像
この時の拒絶理由条文は第4条第1項の第11~13号以外となっています。
拒絶理由条文リンク (一応載せましたが、今回の件とは関係なさそうな条文も多いです。見なくても話自体は理解できます)
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/12_4-1-1.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/13_4-1-2.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/14_4-1-4.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/15_4-1-6.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/16_4-1-7.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/17_4-1-8.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/18_4-1-9.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/19_4-1-10.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/23_4-1-14.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/24_4-1-15.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/25_4-1-16.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/26_4-1-17.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/27_4-1-18.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/28_4-1-19.pdf
拒絶理由条文のうち2ちゃんねるのケースに該当しそうなものをかいつまんで説明すると、一般的な用語は商標として使えない、他の人が使っている用語は商標として使えないということです。2ちゃんねるという単語は、確かに2ch.netを指しますが、「2」「ちゃんねる」という単語自体はごくごく一般的であり、またテレビのチャンネルを指したりもします。また、チャンネル2なんていう会社も存在します。さすがにこれでは「2ちゃんねる」が商標審査に通らないのも当然と言えます。
今回は、「2ch」とワードを変えてきています。これはワードをより特殊にすることで少しでも通る可能性を高める、日本語の「ちゃんねる」ではなく英語の「ch」とすることで(現在対立しているRacequeen社やNTTec社のある)海外にも通用するようにする、などの理由が考えられます。
ですが、一連の騒動の中でRacequeen社がドメイン2ch.netの所有者であると主張しています。他人の業務に関わる、類似する商標は取れません。以前より審査に通る見込みは厳しいと思われます。
ではなぜそんな出願を出したのでしょうか?
今回の目的は単に商標を取ることだけではないように思います。
もちろんまぐれでも商標が取れれば有利な立場に立てるでしょう。ですが、取れなくてもこうして出願することによって「2ちゃんねるは西村博之のものである」ということをアピールすることができます。
おそらくこの両方が目的なのではないでしょうか。
追記 こちらのサイトで本業の方が考察なさっています。分かりやすく正確です。興味のある方はのぞいてみてください。
栗原潔のIT弁理士日記